告白するということ

この書では、実際にNABAに所属する摂食障害をもつ人々の体験や考えを『ニューズ・レター』の形式でまとめたものである。これはNABAの誰でも参加できる紙上のミーティングのことである。

第4章「いいかげんに生きようVSいいかげんにしろ!」に掲載されている人々に共通するものといえば「家族関係」「性欲」「寂しさ」への不満であるといえる。そしてそれらの全ては性カテゴリーへの不満へとつながっている。

よう子の体験では、ある日とてもSEXしたい衝動に駆られたという。しかも、それは成人男性ではなく、自分よりも幼くて性経験をしたようがない男の子の童貞を奪いたいという欲求であった。よう子はそれまで男性に求められ、性欲を強く感じたことはなかった。だから自分がおかしくなってしまったと思った。しかし、その日のうちによう子はNABAの仲間にその思いを言葉にして話すことが出来た。

そしてその夜よう子は考えた。なぜ幼い男の子を「レイプ」したかったのだろうかと。よう子はこれまで「男性にとってわたしはどうあるか」ばかりを気にしていて、自分がどうありたいかを考えてこなかったという。そして過食嘔吐は性欲と射精と似ている点があるという。よう子はなんとなくではあるが、自分のしたいことが過食に現れていると感じ取っている。

そしてよう子は自分に足りないものは「怒り」の表現であると述べている。よう子の処女喪失はふがいないものであり、他人から求められる快感のゆえに屈辱的な感情を押し殺したという。そして、自分は「女装をした男」のようだと表現している。これは、寂しくて求めた相手がたまたま男だったということだ。そして、よう子は今の気持ちを簡潔にまとめると「寂しい」ということだった。